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活力向上ハンドブック

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戦略・経営者(市場・競合の把握・SWOT分析・戦略的経営行動)

他企業との連携を実践している

 企業には強みと弱みがあります。SWOT分析で自社の弱みを分析した上で、それを克服していくことは重要です。弱みをどうしても自社内で解決できないのであれば、他の企業と連携することでお互いの力を発揮しあうことも選択肢として考えるべきでしょう。

 事業連携で最もよくとりあげられるのは、(1)技術に関する連携です。各企業がそれぞれの技術を出し合って、共同研究で問題を解決したり、新製品の開発につなげたりしようというものです。販売部門や間接部門などのノウハウも技術の一つと考えれば、技術に関する連携も必ずしも製造業に限ったものではありません。最近では、コアになる中小企業が、異分野の中小企業や大学等と連携して新事業分野を開拓しようという「新連携」や、農業分野と中小企業の連携をめざした「農商工連携」も政府によって推進されています(図)。

 次にあげられるのが、(2)情報に関する連携です。市場や業界に関する情報を交換することで、より効率的な事業運営を行おうというものです。地域の中小企業団体や業界団体の活動を通したフェイストゥフェイスの情報交換も、ゆるやかな情報に関する連携ですが、より重要なのは取引ネットワークのなかでの情報共有です。企業が適正な在庫を保つには、将来の需要を見越して仕入れや生産を行う必要があります。自動車産業に代表される下請関係の強い業界では、以前からこうした情報の交換は高密度で行われてきましたが、まだ進んでいない業界も多いようです。

 最後は、(3)資本に関する連携です。資金面での制約の大きい中小企業では、同業者による共同化事業や、海外での合弁企業の設立は、資金不足を相互補完して投資を行う有効な手段です。最近増加しているM&Aも資本に関する連携の一つと考えられます。

 ところで、中小企業庁の調査によれば、事業連携活動を行っていない企業は、「最適な相手が見つからない」「良い仲介者がいない」ということを問題としてあげる傾向にあるようです。また、当然ながら連携先それぞれにメリットがなければ、事業連携は成功しません。自社の弱みを克服するとともに、他社にもプラスとなるような連携が行える相手先を、まずは積極的に探していくことが必要なようです。商工会議所、公的機関、金融機関などに、相談してみるのも一つの方法と考えられます。

Case Study

規模の小ささを生かして機敏に連携

 R社は機械メーカーから規格品の機械を購入するだけではなく、こちらから注文を出して独自の製造装置を作ってもらっている。アメリカの機械メーカーはしばしば来社して情報交換を行う他、新鋭の設備を導入した時などは数週間ほど滞在して同社工員の技術指導にあたる。また、同社から先方へも技術者を研修目的に派遣しており、相互にパートナー的存在として協力しあっている。ライバル企業との製品の差別化は、こうした機械メーカーとの連携による独自設計の製造装置によっても支えられている。(ねじ/冷間圧造部品・270人)

 金型や加工の協力メーカー各社の設備稼働率を上げるためにS社が中心になって、共同受注グループをはじめた。このグループは会則や会費がないゆるやかな連携だ。グループ内の協力メーカーが現在の7社に揃うまで10数年を要しており、10社以上の取引を断った経緯があるという。協力メーカーを探すためには近隣の工場や取引先に聞いたりするが、材料商社や工具商社の紹介が最も情報として使える。彼らはさまざまな業界に何百件も得意先を持っているため、それぞれの業界事情にはとても詳しい。(プラスチック金型製作/射出成形・13人)

Step Up

(1)M&Aや資本提携などによる事業展開を検討している

 M&Aや資本提携は、企業の弱みを相互補完し、強みを組み合わせることによる相乗効果で、事業の効率化や拡大をめざすものです。買収側は、技術、ノウハウ、販路などをみずから構築するよりもスピーディーに入手できます。近年、専門業者や商工会議所の仲介機能の充実もあって中小企業のM&Aは増加しており、今後も後継者問題などから事業を売却するケースが増えると予想されます。資産評価が難しいなどの課題はありますが、事業展開の一つの手法として検討する余地はありそうです。

(2)円滑な需要予測や物流管理のための取引先との情報共有を行っている

 商品の需要動向は、小売業など最終消費者と接する企業に比べ、製造業者や原材料商社など川上に当たる企業には何もしなければ伝わりにくいものです。その場合、生産や仕入れの計画を立てるのは困難ですし、欠品を避けるためにどうしても在庫が過剰になりがちです。これに対し、ITを利用したPOSデータの共有や、下請企業への将来の生産計画の提供など、多くの業界で取り組みがなされてきました。ただ、業界によっては、まだまだのところもあるようです。各段階の取引先が情報をスムーズに共有できる仕組みを構築するとともに、より消費者に近い企業には積極的な情報発信が求められています。

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