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ホームページ、見直してますか?

ホームページを作ってはみたものの、作りっぱなしになってはいませんか? 継続して何かする必要があるの? 何をすればいいの? という方はぜひこちらの記事をご覧ください。アクセス解析の重要性、ホームページの目的と見るべき指標、改善方法などをご提案します。

(掲載日 2021/10/21)

データに基づいたホームページ改善のすすめ

1.はじめに


皆さんは、ホームページを活用されていますか。ホームページは持っているのに、あまり活用できていない方もいらっしゃることと思います。ホームページは、ビジネスモデルにより重要性は異なりますが、大変有効なプロモーションツールになります。コストもそれほどかからず、御社の魅力を常時掲載し、営業活動を行ってくれます。

もし、ホームページが御社の営業活動に貢献していないと感じていたら、改めてホームページを見直されてはいかがでしょうか。



2.アクセス解析を中心にした改善


アクセス解析の重要性


既にホームページをお持ちの皆さんにとっては、なにを基準に改善を進めるべきでしょうか。闇雲に、ホームページを改修しても、良かったのか、悪かったのかの判断がつきません。ここで重要になるものがアクセス解析です。

アクセス解析とは、ホームページの表示(アクセス)状況から、閲覧回数やいつ表示されたかなどを集計するツールになります。多くは、ホームページにアクセス解析用のコードを入力して導入します。無料のツールがあるため、既に導入している方も多いと思います。導入された方の中には、定期的にアクセスを分析して、改善の指針にされています。しかし、導入したものの、アクセス解析を使っていない方が多くいらっしゃいます。

以下は、基本的なポイントのご紹介になりますが、この機会に御社の状況を把握し、ホームページの改善に役立ててください。

まだアクセス解析を導入されていない場合は、まずはアクセス解析ツールを導入し、アクセス解析のデータを1〜2ヶ月ほど収集してから、以下の内容をご確認ください。

ホームページの目的は明確ですか?


ホームページの目的を明確にすることは、アクセス解析の導入とともに、大切なポイントです。お問い合わせを獲得したいのか、多くのページを見てほしいのかでは、改善のポイントが異なります。全体のアクセス状況の確認とともに、焦点を絞った分析は、より具体的な改善に役立ちます。このような目的や成果を「コンバージョン」と言います。コンバージョン(Conversion)とは、変換や転換という意味を持ち、マーケティング分野では「CV」と略して使われたりします。アクセス解析では、独自にコンバージョンを設定するものもありますので、御社のホームページにあわせたコンバージョンを設定し、アクセス解析を行うことをおすすめします。



3.ホームページに誘導するための改善


参考にする指標


せっかく作ったホームページに、どの程度訪問されているかは大変気になります。このような場合、以下の指標を参考にします。

・リファラー
 リファラーとは、ページが開かれたときにどのページを経由してきたかを示すものです。つまり、御社のホームページを開く直前にどのページを見ていたか、「参照元」を教えてくれます。有名なアクセス解析のGoogle アナリティクスでは、集客メニューで表示され、Googleなどの検索エンジンやSNS、その他外部のリンクなど、どこから訪れたかがわかります。

・ランディングページのPV
 PVとは、ページビューの略で、何回ページが表示されたかを表します。ランディングページとは、ホームページに訪問した時に最初に開いたページになります。つまり、ランディングページのPVは、御社のホームページのどのページへ外部のページから何回入ってきたかを表します。

ランディングページのPVを増加させるためには、以下の検討が必要になります。

SEO


Googleなどの検索エンジンから訪れるユーザーを増やしたい場合は、SEO対策が必要です。SEOは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化という意味です。御社のホームページを、検索結果の上位に表示するための取り組みです。

ポイントとなるのは、検索キーワードを想定したページ作りになります。検索結果に表示されるようなページタイトルはもちろん、訪れたユーザーが知りたい情報が掲載されているか確認してください。検索結果の何番目に表示されているかがわかるツールもありますので、検索結果順位とともにPVを確認して改善を進めます。
SEOに成功すると、常に検索エンジンの上位に表示され、御社のホームページに継続してユーザーが訪れる可能性が高まります。ただ、成果が表れるのに時間がかかるという問題点があります。

オンライン広告


短期的にPVを増加させたい場合は、有料のオンライン広告(インターネット広告)が効果的です。検索エンジンの上位に表示されるリスティング広告が有名ですが、利用者が増加しているSNSの広告も効果的です。どちらも限度額を指定して始められるので、少額から試されることをおすすめします。


外部リンク


もし、御社と関係のある企業がありましたら、相互リンクを張られることをおすすめします。そのほか、関連団体などにリンクを設置してもらったり、SNS投稿ではホームページのURLを張り付けたりするなど、ホームページに訪れる機会を増やすことが重要です。



4.ホームページに誘導してからの改善


参考にする指標


ホームページに誘導してからは、御社の目的が達成されているかを確認する必要があります。


・PV
 各ページのPVを確認します。御社のホームページ内を回遊されているかの指標になります。


・滞在時間
 滞在時間は、そのページにどのくらいとどまっているかの指標です。平均で表されることが多いですが、あまりに短い時間では読まれていない可能性があります。


・直帰率
 直帰率は、ページに訪れてもホームページ内を回遊することなく、離脱してしまったユーザーの割合です。1ページだけ見てほしい場合を除き、直帰率が高い場合は改善の必要があります。


・コンバージョン率
 アクセス解析でコンバージョンを設定すると、達成率が表示され、より明確な指標となります。


以下、ホームページの目的にあわせて検討を進めます。

お問い合わせ


目的として、お問い合わせを増やしたい方は多いのではないでしょうか。お問い合わせページでのPVが少ない場合は、ホームページ内の誘導に問題がある可能性があります。適切なページにお問い合わせへのリンクを設置するなどの改善が必要です。もしPVはあるが、お問い合わせ(コンバージョン)が少ない場合には、文言を見直したり、フォーム内容を変更するなど、お問い合わせに対するハードルを下げる取り組みが効果的です。


ショッピングカート


ネットショップなどのEC機能を持つホームページも多くなっています。ショッピングカートへ遷移するためには、わかりやすいナビゲーションで複数の商品ページを回遊させる必要があります。商品ページの詳細画面に充分な情報を掲載しているか、商品画像は魅力的か、PVや滞在時間をもとに分析することをおすすめします。そして、お問い合わせ同様、購入というコンバージョンに向けて改善を行います。


ブログ・記事


ニュース記事など、ただ読んでもらいたいページでは、直帰率はあまり重要ではありません。しかし、そこから御社のホームページを回遊してほしいことでしょう。ユーザーが読みたい情報をまとめて掲載し、さらに関連する情報へのリンクを張るなど、ホームページを回遊できるように改善することが求められます。



5.まとめ


基本的な改善方法をご紹介しました。改善に向けて、どのようにホームページへ誘導するか、またどのようにホームページの目的を達成するか、ターゲットを絞って検討することが効果的です。そして、指標をもとに効果があったかを確認することが重要になります。確実に成果の上がる方法はありません。地道な改善により、ホームページを積極的にご活用ください。

著者プロフィール

春山 英太郎(春山コンサルティング 代表)

中小企業診断士、事業承継士
WEBサイトのデザイン・制作、業務システムの開発、大手事業会社の企画職として新規事業の立ち上げや営業戦略に従事。現在は、商工会・商工会議所の相談員や公的支援による専門家派遣、インターネットを活用した経営戦略や事業計画の策定、新規事業・販路開拓等の支援を行っている。

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