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活力向上ハンドブック

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危機管理・知財・CSR(災害時などにおける事業継続)

災害時の事業継続計画(BCP)や、具体的対応策を定めている

災害時に取るべき行動の優先順位

 災害時にはやるべきことがたくさんあります。だからといって、手あたり次第に着手すればよいというわけではありません。災害時に取るべき行動には優先順位があります(下図参照)。

 最も優先順位が高いことは、顧客、従業員およびその家族の安全確認と安全確保です。それには事前に連絡体制を構築する必要があります。固定電話以外に携帯電話やメールによる緊急連絡網(従業員→上司のボトムアップ型)を作成したり、災害用伝言ダイヤルを活用することを全員に周知したりします。また、避難経路や避難場所などを確認しておくことも必要です。

 2番目に優先順位が高いのは、自社の被害状況などを把握することです。工場や店舗、機械・設備、什器・備品、原材料、商品など、チェックすべきことを漏らさぬように、「被害状況チェックシート」を事前に作成しておくとよいでしょう。

 3番目は、支店などから本社へ、従業員から管理職などへ被害状況などを連絡することです。

事業継続計画(BCP)の作成

 以上3つのステップをクリアしたうえで、4番目に事業継続に向けた対応が必要になります。このステップであらかじめ決めておくことは、次の4つです。

 第1は、指揮命令系統の明確化です。指揮命令権者を順位付けし、トップが不在の場合などに備えます。また店舗や事業部門などが複数にまたがる場合は、それぞれの部門などの責任者を任命します。

 第2 は、取引先、とりわけ仕入先や外注先と、災害時の情報共有方法を事前に定めておくことです。製品や部品などの供給が止まれば、たとえ自社が大きく被災していない場合でも、事業は再開できないからです。また重要な製品や部品などの供給が止まった場合に備えて、代替品の調達先もリストアップし、緊急時の供給について依頼しておくこともひとつの方法です。

 第3は、自社の業務をその重要性に従って優先順位をつけておくことです。一般的に、被災すればすべての業務が行えるわけではありません。従って、確保できた経営資源(自社の設備や工場・店舗、従業員、製品や部品など)を重要な業務から順に集中して投じる必要があります。

 第4は、やむをえず事業を停止せざるを得なくなった場合の対応を決めておくことです。例えば、自社が事業を停止することで悪影響を及ぼす顧客や仕入先・外注先などへの連絡、事業停止期間の見極めとその間の資金手当てなど、さまざまな対応が必要になります。

 以上の4点を従業員を交えて事前に検討し、災害時の方針を全社的に共有しておくことが重要です。

Case Study

Step Up

(1)災害時における事業継続計画を作成している

 災害時にとるべき行動を体系立てて明文化した物が事業継続計画です。計画にまとめることで取引先などに説明しやすく、その結果理解や協力を取り付けやすくなります。

 できれば、災害時の対応などを詳細に書いたマニュアルと、それらを短時間で一覧できるチェックリストの2種類を作成するのが望ましいでしょう。マニュアルは定期的な勉強会などで従業員へ周知するのに用い、チェックリストは有事の際に用います。全員に配付するのはもちろん、自宅にも配置するとよいでしょう。

(2)必要に応じて教育・訓練を行い、方針や計画を見直している

 方針や計画は実践できてこそ意味があります。作成しただけで安心してはいけません。定期的に従業員が理解できるような場を設けたり、訓練を行ったりする必要があります。

 また、自社の事業に変動があった場合(取引先の変化、設備の新設、従業員の異動など)には、方針や計画に盛り込まれている内容も変更する必要があるかもしれません。従って、決算年度の始期に方針や計画を見直すなどといったルールを決めておくべきでしょう。

(3)災害時に、取引先への影響を最小限にとどめる計画を策定している

 上で述べたように、やむなく自社の事業を停止せざるを得なくなる事態も想定する必要があります。その際、取引先への影響を最小限にとどめることが、事業再開後の取引に好影響を及ぼします。例えば、自社の代わりに製品などを提供してくれる同業者の手配なども検討に値します。また事業内容次第では、在宅勤務制度を取り入れることで事業停止のリスクを分散することも可能です。

(4)近隣地域の災害救助などにどのように貢献できるか考えている

 コンビニエンスストアなどのように、自社の事業が近隣地域のライフラインとなっている場合は事業の継続・再開を優先することが、結果として地域へ貢献することになります。それ以外の場合は、近隣地域の災害救助などにいかに貢献するかという視点を持ちたいものです。例えば、救助物資や機材の提供、自社の敷地や建物の提供、救助ボランティアとしての参加など、自社ができることは何かを考えておくことが重要です。

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