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活力向上ハンドブック

活力向上ハンドブック経営力アップのための70のビジネスメソッドと10の財務指標
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戦略・経営者(自律的経営と外部資源マネジメント)

経営者は現状に甘んじることなく、常に変革を意識して行動している

 経営者には常に変革を推進するリーダーとしての役割を果たすことが求められます。その前提として、問題点を発見し、ビジョンを明確に定め、到達すべき目標を自ら設定し、そして、それを組織的に実現するために、経営者としてのリーダーシップを発揮することが求められるのです。例えば、企業のもつ製品やサービスには必ずライフサイクルがあります(表参照)。従業員は自社の製品やサービスに愛着をもっていることが多いため、それが衰退期にあっても切り捨てようという提案はなかなか出てきません。もちろん、経営者も同様の愛着はあるでしょうが、思い切ったリーダーシップを発揮して古いものを捨て、新しいものを導入していかなければ、企業としての未来はないのです。

 組織の人間関係の分析からは、少人数の組織であっても、インフォーマル(非公式)な人間関係の善し悪しが組織の生産性に大きく影響することが知られています。経営者は社内の複雑な相互依存関係を考慮しながら、単にフォーマル(公式)な権力を及ぼすのではなく、インフォーマルな人間関係をうまく処理しながら、影響力を与える存在である必要があります。現状に甘んじることなく、日常的に変革を継続できることは重要ですが、全ての従業員が変革のニーズに気づき、積極的に協力してくれない限りは、経営者一人がいくら努力しても変革を継続させることは難しいのです。

 組織を効率的に動かすのはマネジメントですが、それを引っ張るのはリーダーシップであることを肝に銘じ、決してマネジメントとリーダーシップを混同してはなりません。つまり、変革をマネジメントの手法で解決するために、フォーマルな権力を背景として強制的にコントロールしようとすると、短期的には改革が実現したように見えても、その場限りで少しずつ元に戻ってしまいます。変革として定着しないことが多いのです。

 大規模組織の上層部にいる人ほど、マネジメントよりもリーダーシップの発揮に多くの時間を割くといわれます。できるエグゼクティブは、ほとんどの時間をだれかと話して過ごしており、話題は自分の職能分野にとどまらないで、さまざまな分野に及び、そして、命令よりも、あれこれと質問を投げかけたりして、彼らと交流する人たちが知らず知らずにみずから気づき、みずから動き出す契機を創り出す形で影響力を発揮しているものです。したがって、みずから「重要な」意思決定をすることはまれであって、むしろ、周囲の人びととの絆を強めて、組織としての一体感を創り出し、知らず知らずに影響を与えながら自然とリードしていく人材となっているのです。

Case Study

トップが方針を示せば従業員はまとまる

 あらゆる製品カテゴリーへの進出をめざすCC社の社長は「小さなアップルになろう」と従業員に呼びかける。これに応じ、コンテンツ制作のトップクリエイターたちも同社に加わった。3人でスタートした企業は、従業員が30人まで増え、平均年齢は29歳。同社の幅広い業務をこなせる人材は業界を見渡してもなかなか見つからないという。(3Dオーディオシステム開発・23人)

 DD社は毎年度作成しているかなり緻密な「経営計画書」を全従業員に配布している。この計画書を配り始めてから、およそ20年が経過した。経営計画書を従業員全員が持つことで「共通の言葉」を認識するようになり、細かいことをいちいち言わなくても済んでいる。計画書には社長自身の言葉によるメッセージも多数収められている。社長は毎年の経営計画発表の時に全ての事業所をまわって、この経営計画書をもとに従業員へ語りかけている。(攪拌機製造・58人)

Step Up

(1)会社に欠けているところは何かを考えて変革のきっかけにしている

 変革の契機は、日常的に「今、会社に欠けているところは何か」と考えることから始まります。うまくいっている同業他社や異業種他社と比較して何がうまくいっている要因なのかを把握することが、その第一歩です。具体的に欠けているところがわかれば、それを埋めるように目標を設定すれば良いのです。

 数値目標をわかりやすく表す努力も必要です。社長みずからが目標設定をするのも良いし、従業員のグループで目標を設定するも良いです。いずれにしてもターゲットを明確にするのが基本ですが、その時に頑張れば達成できそうな目標を、従業員も納得したうえで設定することが大事です。

(2)自社の強みと弱みを常に意識して従業員をリードしている

 全てが完備された組織はありません。どんな組織でも何らかの弱みがあるものです。しかし一方で、自分たちが気づいていない強みもあります。

 それはお客さんに評価してもらうのがベストですが、従業員一人ひとりが第一線で得てくる情報の内容を濃くして把握し、変革のパワーにつないでゆく心がけが重要です。従業員一人ひとりが自律的に動き出すような環境づくりは、適度な刺激と社長の励ましの言葉がポイントになります。黙っていてはどうして良いのかわかりませんし、あまりにも細々とした指示が飛んでくると、イエスマンばかりになってしまいます。時には社長に反論するようなことがあっても、ゴールを見失わずに一体化できればベストです。

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