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新素材“無機EL”製品の可能性に挑戦する製造業

企業名:株式会社有明電装  取材先ご担当者様:代表取締役:黒田睦生氏

自分の限界に気づき、娘と共に進めたプロジェクト

無機ELと出会って10 年以上経つが、無機EL自体の認知度は未だに上がらない。製品を見た人には興味をもっていただけるが、そこからうまく商談が進まず、ビジネスとして伸び悩んでいたが…

企業概要

株式会社有明電装(代表取締役:黒田睦生氏)は、1974 年に創業した製造業である。創業当初からメーカーからの受注生産を中心に行い、経営基盤を固めていたが、12 年前より受注生産で培った技術を生かして自社製品の開発に挑戦した。当時、日本製の製品が少ないことに目を付け、海外向け旅行者用変圧器セットの製品開発に成功。家電量販店にも陳列され、根強いファンに支えられている。

当社では現在、次なる自社製品として無機EL 事業に力をいれている。無機EL とは、「きれいに均一に光る薄くて軽い発光体」である。それ自体だけでは光らず、インバーターから電流が流れることで、素材の隅々まで均一に光る。光の綺麗さも優れているが、素材自体が軽く薄く、加工の自由度が高いため、その用途は無限の可能性を秘めている。

企業の悩み

初めて無機ELを見た黒田氏は、無機ELの光の綺麗さと素材の可能性に心を奪われ、自社の次なる柱にすることを決断。自社の技術によって無機EL に合うインバーターの開発に成功した。今では八王子市にEL事業部を立ち上げ、本腰を入れて無機ELの製品開発に取り組み、「太陽エネルギー利用による無機EL 避難誘導標識システム」や「無機EL素材を光源に使用するLumi-Belt(安全ベルト)」等、自信の持てる製品の開発を行っている。一方、無機ELと出会って10 年以上経つが、無機EL自体の認知度は未だに上がらない。製品を見た人には興味をもっていただけるが、そこからうまく商談が進まず、ビジネスとして伸び悩んでいた。

導き出された課題

青梅商工会議所に無機EL事業の展開について相談をしたところ、当事業を紹介され、活用することとなった。経営診断の結果、販路開拓については、①ユーザーニーズの把握、②無機EL商品の魅力や独自性の顧客へのアピール、の2点を課題として指摘された。

また、黒田氏は診断を通して「自分の経営手法の限界」という当初は思ってもいなかった点にも気づかされた。会社の技術力や実績などはとても良く評価されたが、「この会社ならもっと伸びても良いはずです」と指摘され、今までのやり方に慣れ過ぎてしまっていたことを痛感した。特に良くなかったと黒田氏が感じたのは、何にでも口を出してしまい、社内の人材をうまく活用できていなかった点である。

重要課題である販路開拓には、インターネットの活用が不可欠であることから、この年に取締役として入社したIT に強い黒田氏の娘さんも加わって、本プロジェクトを親子で進めていくこととなった。

提案した中小企業支援施策

当社の希望により、中小企業活力向上事業(改善支援コース)を利用して、専門家からアドバイスを受けながら販路開拓に取り組むこととなった。具体的には、以下の2つの支援が行われることとなった。

(1)展示会への出展支援
今までとは異なるターゲットが訪れる展示会への出展の提案を受けた。平成28年度「新・展示会等出展支援助成事業」の助成金の申請書作成の支援も行われた。

(2) ネットショップへの出店支援
IT に精通した中小企業診断士から、アマゾンやヤフー等の大手のモール型のネットショップだけでなく、部品専門や安全商材に特化したモール等への出店提案も受けた。モールごとにターゲット層が異なるため、それぞれの層に合わせた商品を販売すると同時に、「ターゲットごとにどんな商品にニーズがあるのか」ということを調べる必要性についても、説明を受けた。

その後の状況

支援を受け、9月に開催された「サイン&ディスプレイショウ2016」に出展。今までと違うターゲットに無機EL のアピールができた。現在は、出展の効果を上げるための出展ブースの改良の必要性など、新しい課題にも取り組んでいる。

ネットショップへの出店も協力会社とともに着手した。特にこの件はITが苦手な黒田氏に代わり、娘さんが活躍をしている。「自分の娘にこんな能力があったんだ」ということに気づくことができた。

企業様の声

当初は「無機ELの認知度向上と販路開拓」が目的だったのですが、それだけでなく「自分が変われたこと」と「娘との協働の機会を得られたこと」が、とても大きな収穫でした。

今回の経営診断と販路開拓の過程で、自分の考えだけでは限界があるということがわかり、社内の従業員の声にも積極的に耳を傾けたいと思うようになりました。最近、娘にも「これはお父さんの仕事じゃないよ」とよく言われるのですが、現場は積極的に他の人に任せ、私がやるべき仕事に注力したいと思います。

無機ELの方はおかげさまで、興味を持っていただける会社さんも増え、新しい商品展開の話も進んでおります。その話も近々、花開くと思いますので、さらなる展開が楽しみです。

経営指導員の声

有明電装さんとは前々からお付き合いがあったので、今回のプロジェクトを黒田様と娘様と三者で進めることができたのはとても嬉しかったです。

社長様は大変行動力があり、娘様もITに長けていらっしゃるので、お二人の足並みが揃うと推進力がさらに上がると思い、そうなるよう努めました。例えば、ITの件に関して、娘様とだけで進めるのではなく、ITが苦手な社長様にもじっくりと説明させていただき、十分に理解していただいてから進めていきました。

無機EL という商材には、私も期待しています。もっと認知度が上がって、それが市場に伝わると、さらに良い展開が生まれると思います。
(青梅商工会議所:田中麻依子氏)

企業情報

企業名 株式会社有明電装
代表者 黒田睦生
創業年 1974
業種 製造業
所在地 東京都青梅市今井3-4-28
事業PR
URL http://www.ariake-d.co.jp/


中小企業診断士 仲田俊一

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