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経営診断事例

武蔵野の地に根付くお土産を! ~電子機器メーカーの新たな挑戦~

企業名:むさしの百花堂株式会社  取材先ご担当者様:代表取締役 天沼 康二 様

電子機器メーカーが化粧品にチャレンジ?!

各種用途に合った液晶表示器の製作を行う会社から、たまたま参加した異業種交流会で化粧品メーカーと出会ったことをきっかけに、化粧品事業を行うことに……

企業概要

 カラー液晶表示器、モノクロ液晶表示器、電子ペーパー応用表示器、LED表示器等、各種用途に合った液晶表示器の製作を行う株式会社インテグラル電子の代表取締役・天沼氏は、長年会社を営んできた深大寺に少しでも貢献したいという思いから、調布土産となる商品の開発を模索していた。

 そんな折、たまたま参加した異業種交流会で化粧品メーカーと出会ったことをきっかけに、化粧品事業を行うむさしの百花堂株式会社を2014年3月に設立した。社名は「百花繚乱」から来ており、多くの花が咲き乱れることで、武蔵野の地を中心に国内や世界から選りすぐった生活に関わる商品をお届けする。

 調布といえば蕎麦が有名だが、これまで蕎麦の実を収穫した後に残る蕎麦殻は捨てられていた。
 この蕎麦殻に着目し、再利用できないかと考え、化粧品メーカーと共同開発したのが無添加の化粧石鹸「そばがら石鹸」だ。自然の成分にこだわったお肌に優しい化粧石鹸をコンセプトに、ビタミンCの美肌効果を助長する働きがあると言われているルチンを蕎麦殻から抽出して配合した。

 その他にも、チューリップのエキスを配合した富士山石鹸、月桃の化粧水等の自然派化粧品を扱う。今後も女性のニーズを取り入れながら、商品開発をしていきたいと考えている。

企業の悩み

 株式会社インテグラル電子では電子機器を扱っていたため、主にB to Bの取引を行っていた。しかも商談相手は男性がほとんど。しかし、化粧品業界では女性向けのB to Cの商品を扱う。化粧品は成分を説明すればよいというものではなく、効果、香り、使用感等を女性に響くように伝えなければならない。

 また、価格帯も全く異なる。液晶表示器は1台数万円するが、石鹸は1つ数百円。低価格なのでたくさん販売しなければ利益が出ないし、購入するお客様の感覚も違う。

 何もかもが全く異なる業界で、どのようなマーケティングをするべきか商工会の経営指導員に相談したところ、当プロジェクトの紹介を受け、中小企業診断士の助言を受けることとなった。

導き出された課題

中小企業診断士の助言のもと導き出された課題は、
①事業計画の作成、②マーケティング戦略の立案と実行、③リスクマネジメント体制の構築
の3点であった。

①まずはむさしの百花堂として、どのような方向に進むべきかビジョンを明確化し、事業計画を作成するよう勧められた。具体的に数値で目標を立て、それを達成するにはいくつ販売しなければいけないのか、どういった行動をとるべきなのかを明確にする必要がある。

②当社の化粧品事業は、多くの企業がひしめくレッドオーシャンに飛び込んだようなもの。後発としてどういう切り口で進むかという軸をしっかりと持ち、まずは直近の課題である販路開拓、営業活動に取り組むようアドバイスを受けた。
 まず、当社の認知度を向上させること。消費者からの信頼を勝ち取るべく、安心・安全をキーワードにあらゆる情報発信ツールを活用していく。次に、消費者視点でのキャッチコピーやブランドマークの作成、商品開発に至るまでのストーリーと開発へかける思いの文章化である。

③これまで扱ってきた電子機器とは異なり、化粧品業界では想像もつかないクレームやトラブルが生じる恐れがある。想定されるリスクに対して対応策をまとめておく等、リスクマネジメント体制を構築することを勧められた。


提案した中小企業支援施策

上記の課題を解決するにあたり活用できる中小企業施策として、以下の2つが提案された。
エキスパートバンク、経営変革アシストプログラムを活用して、専門家から具体的なアドバイスを受けながら経営課題を解決していくことになった。

  • 専門家派遣(エキスパートバンク)
    小規模事業者の皆さんがお持ちの経営課題に対応する登録エキスパート(専門家)を直接事業所に派遣し、具体的・実践的なアドバイスによって問題の解決に役立てていただくものです。
  • 経営変革アシストプログラム
    業績向上を目的とした抜本的な経営変革等の計画策定に加え、その実行までを支援することで経営変革の実現を支援する。

その後の状況

 中小企業診断士のアドバイスを受け、様々なことが一気に動き始めた。

 目標として、3年後に当事業単独での単年度黒字化、5年後に単独での累積損失ゼロを掲げることとした。そこから逆算し、月にいくらの利益を出せばいいか、月にいくつ販売すればいいかが明確になった。深大寺近辺だけで何千個も販売するのは難しいため、そのために今何をすべきかが具体的に見えてきたところである。

 商品のマーケティングのため、様々な手段を試しているところだ。地域密着型の展示会に出展したときには、その場で試しに使ってもらえるようにしたところ、かなりの個数を販売することができた。また、商工会の紹介で年末年始には地元のラジオ番組で取り上げてもらえることになった。こういった機会を今後も積極的に活用していきたいと考えている。

 営業活動は、観光地に行って飛び込み営業を繰り返している。しかし、飛び込み営業は成功確率も低いので、並行して知り合いから見込顧客を紹介していただき、活路を見い出せないかと模索している状況である。そんな中、商工会の紹介で深大寺の蕎麦屋に「そばがら石鹸」を置かせていただけることになり、店頭でも徐々に売れ始めたところだ。

 会社設立から1年弱が経過したが、男性では化粧品について理解しきれない部分もあると痛感している。今後は女性の意見を事業に活かした商品開発やマーケティングをしていきたい。

企業様の声

 エキスパートバンク、経営変革アシストプログラムを活用して事業計画を作成しているが、頭の中でぼんやり考えていたことが明確化できたのがよかった。

 根拠に基づいて計算した数字には説得力があるし、目標がクリアになった。その反面、当事業の厳しさも見えてきた。

企業情報

企業名 むさしの百花堂株式会社
代表者 むさしの百花堂株式会社
創業年 2014年
業種 卸売業
所在地 東京都調布市柴崎1-14-4
事業PR
URL http://www.hyakkanet.co.jp/

平成26年12月3日
中小企業診断士 木下 綾子

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